料理は季節を映す鏡のようなもの。
春らしいやさしさと軽やかさを取り入れながら、無理なく楽しめる和食をぜひ日々の食事に取り入れましょう。
春の和食に向いている調理法とは?
春の食材は、水分が多くやわらかいものが多いため、調理の際は「加熱しすぎないこと」がポイントです。
たとえば、菜の花はゆですぎると食感が損なわれますし、新玉ねぎは軽く火を通すだけで甘みが引き立ちます。
また、だしや味噌など「うま味」を含んだ調味料を組み合わせることで、素材の持ち味がより際立ちます。
さらに、見た目の色味も春らしさを演出する大切な要素。
たけのこの淡い黄、菜の花の緑、桜えびのピンクなど、彩りの組み合わせも意識すると食卓が華やかになります。
春の和食レシピ5選
春は、たけのこや菜の花、新じゃがいもなど、香りや食感に特徴のある食材が豊富です。
今回は、そんな春の旬食材を使った和食レシピを5つご紹介します。
どれも調理の手間が少なく、日々のごはんに取り入れやすいメニューです。
たけのこの土佐煮
春の代表食材・たけのこを使った定番の煮物。
下ゆでしたたけのこを、だし・みりん・しょうゆで煮て、最後にかつお節を加えます。
煮すぎないことで歯ごたえを残し、春らしい食感を楽しめます。副菜やおつまみにも最適です。
菜の花のおひたし
菜の花のほろ苦さは、春ならではの味わい。
塩ゆでして水気をしっかり切り、しょうゆとかつお節で和えるだけの手軽な一品です。
ごま和えやからし和えなど、味付けを変えても楽しめます。
鰆の西京焼き
「春の魚」と書いて鰆(さわら)。
クセがなくふっくらとした身は、西京味噌との相性が抜群です。
味噌、みりん、酒を合わせた漬け床に半日ほど漬け、グリルやフライパンで焼くだけ。
冷めても美味しいので、作り置きにも向いています。
新じゃがの甘辛煮
皮ごと使える新じゃがは、素材の甘さが引き立ちます。
ごま油で軽く炒めてから、しょうゆ、砂糖、みりんで煮るだけ。
火が通ったら煮詰めて照りを出すと、食欲をそそる一品に仕上がります。ごはんとの相性も抜群です。
桜えびと新玉ねぎのかき揚げ
香ばしい桜えびと、みずみずしい新玉ねぎを組み合わせた春のかき揚げ。
衣は薄めにしてカリッと揚げるのがポイントです。
そのままでも美味しいですが、塩や天つゆを添えるとさらに風味が引き立ちます。
春の和食は「旬を活かす」
春の和食は、調味料を控えめにし、素材の味を引き出すのが基本です。
香りや苦味、やさしい甘さなど春ならではの味覚を楽しむことで、季節の移ろいを食卓から感じられます。
忙しい日々でも、旬の食材をひとつ取り入れるだけで、料理の印象はがらっと変わります。
手軽に、そして美味しく。春の和食で、季節を味わってみてください。